皮膚の常在菌が汗を分解して臭いのもとに

  • Yahoo!ブックマークに登録する
  • はてなブックマークに登録する
  • livedoorクリップに登録する
  • Buzzurlブックマークに登録する
  • del.icio.usブックマークに登録する

これまで述べてきたように、私たちの汗はふつう汗、におい汗、皮脂によって構成されています。

そして、それぞれが独立して分泌されるのではなく、多くの場合は運動後や温度の上昇、ストレス、緊張、性的興奮や食事による新陳代謝によって、連携して分泌されているのです。

汗や皮脂そのものには臭いはありませんが、皮膚表面の常在菌によって分解されると、強い腐敗臭を放つことになります。

まず、アポクリン汗腺から分泌されたにおい汗が常在菌によって分解されることからワキガは始ります。ついで皮脂腺から押し出された脂質が混じってその火いを強くしていきます。さらに、ふつう汗が分泌されることによって、こうした臭いのもとが広がり、わき毛にからまることで臭いが拡散していきます。

皮膚に常在菌がいると聞いて、「気持ち悪いから消毒して殺菌してください」と訴える患者さんがいますが、常在菌は恐ろしい「パイキン」ではなく、善玉菌も数多く含まれています。

そのはか体内には皮膚だけでなく、粘膜や腸内にも無数の細菌が生息しており、異物の分解や有害な雑菌を捕食してくれたりしています。皮膚の常在菌も肌を清潔に保つために必要な存在なのです。

ただ、市販されている消毒用のエタノール水溶液やイソプロパノール水溶液を肢の下に塗って殺菌することも可能ですが、こうしたものは一時的な処理に過ぎず、自然に常在菌は肢の下に集まってきます。

また、これを繰り返していると炎症の原因になってしまうので注意が必要です。

 

関連記事
  1. 汗をかかないために水分補給をストップするのは危険なこと
    多汗症が気になる、あるいは異常な発汗を抑えたいということで、水分補給を制限してしまう人がいらっしゃいますが、これはとても危険なことです。「
  2. 異常な発汗は専門医に相談する
    女性の更年期障害ですが、女性ホルモンのエストロゲンやプロゲストロンには汗腺を調整する機能があります。それが更年期を迎えてホルモンの分泌が低下すると、その調整機能が低下して異常な発汗が認められるようになります。
  3. 精神性の影響が大きい「味覚性多汗症」
    味覚刺激によって大量に汗をかくのが「味覚性多汗症」です。
  4. 足蹠多汗症とは
    「足蹠多汗症」は掌ではなく、足の裏に大量の汗をかく局所性多汗症です。
  5. 手掌多汗症とは
    「手掌多汗症」ですが、これは文字どおり、掌にびっしょりと汗をかいてしまう状態をいいます。
  6. 「全身性多汗症」は遺伝によるものもある
    「全身性多汗症」ですが、これは文字どおり胸や背中、お腹、お尻、脚の大腿部など、全身から大量の汗をかいてしまう疾患です。
  7. 多汗症はワキガ以上にやっかいなもの
    多汗症は「汗っかき」と混同されがちですが、汗っかきは暑さに敏感に反応して大量に汗をかいてしまう、あるいは運動の後にからだを冷やすためにたくさんの汗が出るというように、その理由がはっきりしているのに対し、多汗症は自律神経の失調や心因性のもの、あるいはほかの病気が引き起こす諸症状のひとつとなっているケースがあるのです。
  8. スソワキガとは
    スソワキガのやっかいなところは、本人に強い自覚症状が感じられないということでしょうか。それは常に自分の臭いを嗅いでいるためで、強い臭いがあっても臭覚が麻蝉してしまっている可能性があります。
  9. ストレスや緊張が発汗を促す
    アポクリン汗腺は性的興奮のほか、極度の緊張などでも刺激され、におい汗を分泌してしまいます。
  10. 食の西洋化かワキガ増大の原因になっている
    肉類には動物性脂肪や、脂肪酸、中性脂肪が豊富に含まれてるため、そうしたものを摂取すると汗腺類が活発に働くことになり、発汗を促すことになってしまうのです。
  11. ワキガ持ちの男女比は女性が60%、男性が40%
    ワキガ体質の男性は夏になるのが怖いといいます。最近ではクールビズの流行により、ネクタイを締めない男性も増えてきましたが、一般的なワイシャツの素材は風をとおしにくく、いくらネクタイを締めていなくとも夏には大量の汗をかいてしまうのです。
  12. 皮膚の常在菌が汗を分解して臭いのもとに
    アポクリン汗腺から分泌されたにおい汗が常在菌によって分解されることからワキガは始ります。ついで皮脂腺から押し出された脂質が混じってその火いを強くしていきます。さらに、ふつう汗が分泌されることによって、こうした臭いのもとが広がり、わき毛にからまることで臭いが拡散していきます。
  13. 肌にツヤと潤いを与える皮脂
    「皮脂腺」はひとっの器官であり、汗腺ではありません。ただ、エクリン汗腺やアポクリ...
  14. フェロモン分泌の働きが推測される「アポクリン汗腺」
    アポクリン汗腺は開口部が毛穴につながっています。そして、肢や乳首、おへその周辺、陰部、耳の穴など、体毛の濃い部分にのみ分布しており、頭部にはアポクリン汗腺は存在していません。
  15. 体温を下げる働きをするふつう汗
    私たちの皮膚の表面には「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」という汗腺があり、さらに「皮脂腺」という器官も存在しています。通常、私たちが「汗」と呼んでいるのは、エクリン汗腺から分泌されるふつう汗(エクリン汗腺から出るふつうの汗。以下「ふつう汗」と表記します)のことになります。
  16. なぜ、動物は汗をかくのか?
    液体である汗が蒸発して気体になるには熱が必要になります。これが気化熱で、体が汗でぬれていると、汗が熱をうばって蒸発しようとするため、体温を下げることができるのです。

TOPPAGE  TOP